授賞式&コンサート

  • 2016.05.05 Thursday
  • 09:59
前日遅くに到着したアツシ青年と、蘇州まで足を伸ばして楽器屋巡り。
朝少しだけ音楽学院で開かれている学会を覗き、上海駅から高速鉄道で蘇州へ。
夜にはコンサートがあるので、滞在3時間の弾丸ツアーです。

蘇州ではまだまだ現役の交通手段である輪タクに乗ったり、


楽器屋で上海に比べてあまりに安い弓や駒の値段に驚愕したり、板胡を試奏したり。鳴尾の中でブームの揚琴のバチと弦もゲットしてきました。



蘇州は最近、長年かけた蘇州駅の大工事も終わり、少しずつ街が整ってきて、なかなか良い街に見えてきました。
メイン通りから少し離れると、雰囲気ものどかで、上海より暮らしやすそうだなあ。

上海に戻り、ホテルに荷物を置いて、コンサート会場の上海交響楽団コンサートホールへ。
音楽学院からほど近いあたりに、こんな綺麗なホールがあったとは知りませんでした。上海在住のNさんによれば、2年ほど前にできたとか。



チケットもいい席を購入でき、ワクワクと開演待ち。特等席に次々にやってくる二胡界大御所たちをチェックチェック!
魯日融氏は相変わらずかくしゃくとして元気いっぱいだし、夫人を伴って現れた王国潼氏が水筒からお茶を飲む仕草はどこか品が良い。

19:30に開演、最初にアマチュアの部、次に専門の部の表彰が行われました。専門の部は一位該当者なし、順位もかなり意外で、コンクール結果ってやっぱりよく分からんところがありますね。

プログラムは以下の通り。

1.「流波曲」孫文明
アマチュア青年の部入賞者による斉奏

2.「空山鳥語」劉天華
アマチュア少年の部 斉奏

3.「弾楽」 孫文明
専門の部 孫文明演奏賞 薛辰茜(上海音楽学院)

4.「二胡随想曲第4号 戈壁」高韶青
専門の部2位 孫瑶琦(上海音楽学院)

5.「第四二胡狂想曲」 王建民
専門の部4位 王嘯(中央楽学院)

6.「漓江吟」 許舒亜
専門の部第3位 鐘笑天(上海音楽学院)

7.「静夜簫声」 孫文明
孫凰

8.「人静安心」孫文明
霍永鋼

9.「洪湖主題変奏曲」閔恵芬編曲
鄧建棟

10.「流波曲」孫文明
朱昌耀

11.「賽馬」黄海懐
出演者全員

前半はピアノが、後半は西洋オーケストラの上海愛楽楽団が伴奏。初めて生で聴く孫凰に鄧建棟、最後には日本でもファンの多い朱昌耀まで、豪華ゲストが並びます。

孫凰は超難度の曲を驚異的な技術で弾き飛ばすイメージでしたが、今日の「静夜簫声」も密度が濃くて良かったです。途中本当に簫の音が聞こえた気がしました。

イケメン鄧建棟が登場すると、会場からキャーと歓声が。見かけの通りの甘く端正な音色で弾いた「洪湖主題変奏曲」、まさに瑕疵のない玉という演奏でした。

朱昌耀の演奏は端正な中に味わいもあり、さすが二胡大師の風格!

今回のコンクールに名を冠される孫文明、「流波曲」はよく知っているものの、他の曲はほぼ弾いたことがなかったのですが、千斤を取っ払って弾く「弾楽」、八度調弦の「人静安静」や「夜静簫声」いずれもアイディアがあって、面白いじゃないか!帰ったら改めて孫文明の曲を研究してみようと思います。



コンサートが終わると10時前、明日も仕事のNさんと別れ、アツシ青年とあちこちうろついてやっと開いているお店を見つけ、遅い夕食にありつきました。

大師班

  • 2016.05.04 Wednesday
  • 06:55
王永徳、王国潼、魯日融、劉長福、キャラが立ち過ぎの4人の大師によるマスタークラス。二胡界の四天王揃い踏みといった風情です。



王永徳老師の江南紫竹講座。「題材は行街」。四天王中ただ一人マイクも使わず楽々声を張り上げ、いつものハイテンションで江南紫竹の特徴を説明、学生の演奏を手直しして行きます。


時々テンションが上がりすぎて上海語が混ざると、客席のお偉いさん方から「分からんぞ〜!」とツッコミが入ってなんだか微笑ましい。

王先生が、江南紫竹をよく弾く男子学生を舞台に呼び、二人で模範演奏をされた時には、中央音楽学院の劉長福先生や、今をときめく著名演奏家、鄧建棟さんまでスマホを掲げて動画を撮っていらっしゃいました。



短い休憩を挟んで、王国潼先生。曲は劉天華の「燭影揺紅」。
今朝から少し喉がいけないとのことで、水筒ご持参。体を正面をから外し、わざわざ横を向いて飲まれるご様子からも、品の良さがにじみ出ておられます。

学生にまず曲の内容を説明させます。一瞬戸惑いながらも臆することなく、曲の背景、解釈をしっかりした口調で述べる様はさすが。
学生からは「3/8拍子」「舞踏」「紅」といったキーワードが挙がりましたが、王国潼先生は、一般に信じられているその解釈を、実はそうではなかったはずだ、と時代考証を基にした深い考察を展開されました。
「燭影揺紅」という題名は、一種の曲牌で、内容とは関係ないんですって。初めて知った!
「今日は私の考えを述べましたが、是非明日の討論会でご指摘をください」と結ばれ、やっぱり最後まで上品でした。
メモを一生懸命取っていたら、王国潼先生だけ写真を撮り忘れて無念!

午後の一人目、魯日融老師。陝西の曲調を題材に、数々の印象的な名曲を物された先生です。テキストの作曲、編曲者のところで名前を親しく見るだけで、鳴尾の中では歴史上の人物とさして変わりがなかったのですが、目の当たりにしてみると、王永徳先生と同じ種類のエネルギッシュさで、全然過去の人じゃなかった(≧∇≦)

題材は「秦腔主題変奏曲」、魯老師の編曲で、私も大好きな曲。
印象としては、頭脳明晰。四天王中最高齢かとお見受けするのに、曲の来歴など話す時も年代までスラスラよどみなく、ただ一人プロジェクターを使ってパソコンで作った資料を示し、失礼ながら過去の人と思い込んでいたのでギャップが大きすぎました^^;



とはいえやはり情熱的で、持ち時間はるかにオーバーしているのに熱弁とどまるところを知らず。学生への弾き方の指導も、その正真正銘のオリジナルを目の当たりにできる幸運に、興奮してしまいました。

そして最後を締めくくるのは北の長、劉長福老師。
押出の良い長身に巻き舌の北方訛り、お偉い感じでとっつきにくい方なのかと想像していましたが、全然違いました。「魯先生の後に話すのは嫌だなあ、僕の方が先なら良かったのに」とぼやきながら始まった講義、子どもの頃のいたずら話やジョークを交えながら進んでいきます。
王永徳先生は、上海音楽学院の学生たちのお父さん的面倒見の良い雰囲気が満ち溢れているのですが、劉長福先生もなんだか北京のお父さんに見えてきました。



曲は今回のコンクールに名を冠される、流浪の芸人、孫文明の「流波曲」。指法弓法、52351から始まり52351で終わるこの曲の流れを、改めて教えて頂きました。

北京、上海、香港、西安、地域は違えど、激動の時代をくぐり抜け、二胡を守り後世を育ててきた大師達の連帯感、劉天華初めとする近代二胡の始祖達から受け継ぐ使命感、尚も衰えることのない中国民族音楽への情熱を感じることができました。

伝説的四大師達の講義を目の当たりにし、お腹いっぱい、満足感いっぱいの鳴尾の、後で気づいた大変な失策。

実はこの日の夜にもコンサートがあったのですが、この日はマスタークラスだけとなぜか思い込んでいた鳴尾、完全に聞き逃してしまいました。
名だたる若手演奏家の色んな形式での重奏のコンサートだったのに!
昨日夜遅くに上海入りした森敦志にも、「これを聞き逃すなんて...」と言われました。3ヶ月くらい引きずると思うので、そっとしておいてください...orz

言子杯 孫文明二胡大賽

  • 2016.05.03 Tuesday
  • 07:57
上海在住のNさんと合流し、地下鉄とタクシーを乗り継いで奉賢議会中心なるコンクール会場まで行ってきました。


朝は8:30から始まっていたらしく、途中からでしたが、本戦に残った全員の演奏を聴くことができました。

同じ曲をぶっ続けで聴き比べると、個性の違い、音楽性の違い、技術力、いろいろ伝わってきて、音楽とはどういうものなのか、演奏とはどういう行為なのか、考えさせられます。

このコンクールのために作曲された「漓江吟」は曲が発表されてから準備期間も1ヶ月、無難な題名の割にえげつない中間部があって、本戦まで残った選りすぐりのトップ奏者である出場者達でも苦戦していました。そんな中で音楽的にまとめる力のある人の演奏は、はっきり際立っていました。

ピアノ伴奏は、上海音楽学院関係の二胡コンサートでいつも見かける李淵清くんの他、北京から曲大衛が来ていて、うわあホンモノや〜と1人盛り上がりました。


市内に戻り、今度は夜の優秀学生コンサート。
先の金鐘奨で優勝した話題の陸軼文はじめ、中国各地から招聘された綺羅星の如き学生たちの演奏、考級テキストに載っているようなよく知られた曲は一切なく、最近作られた最前線の現代曲オンパレードで聞き応えがありました。


全11曲中、1曲を除いてすべてピアノ伴奏、胡志平作曲の「秋詞」だけが揚琴伴奏で、古典的雰囲気を帯びたおとなしめの曲かなと思ったら、途中から二胡も揚琴もキレッキレでとんでもなかった。

そういえば怒涛の勢いで発展、展開しているのは二胡だけじゃなくて、他の中国楽器も同じようにいろんな試みがなされ、どんどん面白いことになっているんですよね。

二胡現代曲のピアノ伴奏は普通になってきたので、キレッキレの現代風揚琴伴奏の新二胡曲が増えてきたら楽しいなあ。やっぱり音量バランスはその方がしっくりくるし。

4日の閉幕コンサートまで、今しばらくいろんな催しが開かれる上海からお届けしました。


終演後、演奏者と二胡界のお偉方の記念撮影。宋飛の姿も。

シルヴィ・ギエム ファイナル

  • 2015.12.24 Thursday
  • 16:19
22日はシルヴィ・ギエムのステージを鑑賞してきました。

いやー涙出た。
ギエムの舞台は多分4回目、かな?
これが最後になるんですねえ。

チケットの発売日をチェックし忘れて、楽団練習で芸文に行ったついでに窓口でまだ買えるか尋ねたら、受付のお姉さんが微妙なお返事、枚数を聞かれて一枚ですと言うと、それなら大丈夫です!と。聞くと最後の一枚だったらしいです。
でも当日券売り場はありましたが。

バレエの公演のお客さんは、やっぱりその関係の人が多いので華やかですね。私でも顔を知っている某有名建築家のお姿もありました。

バレエに関しては門外漢ですが、磨き抜いた身体と技術で表現される美しさには昔から憧れがあるようで、だから子どもにかこつけてカンフーなんかも齧ってみたり^^;

ギエムの余人とは違う長い手足、素人にも分かる完璧な動き、圧倒的な存在感、漠然とイメージするバレエとは一線を画す刃のように鋭い雰囲気...

ギエムのDVDなんかもいくつか持ってまして(今回も感動のあまりまた買ってしまった)、何を見ても素敵ですが、コンテンポラリーが特に好き。

今回は、ベジャールの「ボレロ」以外に、マリファントの「Two」というの作品のソロもありました。

共演の東京バレエ団はフォーサイスとキリアンの作品、どっちもDVD見て知った振付家で、生で見られて嬉しかった。
流れるような動きの複雑な群舞を見ていると、線香の煙や水の流れやモビールの動きをじ〜っと見入ってしまう時の気分でした。

「ボレロ」のギエムはもう神のようにしか見えない。赤い円の中心から強烈に発散される肯定感に魂が完全に引き込まれました。

満場一瞬にしてスタンディングオベーションというのも初めて経験。

2日ほど余韻を引きずって、やっと落ち着いたので、記念に感想を記しました。





木津川散策

  • 2014.11.03 Monday
  • 15:51
はるばる来たぜ木津川〜!
鳴尾弦楽団チェリスト、白神さんが参加する木津川アートというイベントに行ってきました。
ルンタ&ノンタに母も同行。
木津川のあちこちでアート作品が展示されていたり、イベントが行われていました。お天気も良く、爽やかな秋景色の中、街を散策。
会場に着くと、すぐに紙芝居を上演中の白神さんを発見。

壁面の絵もすべて白神画伯の作品です。

驚かそうと突然訪ねたのですが、紙芝居の箱の上には、なんとナルナルが乗っかっています。

なぜか楽団ネームプレートも。


紙芝居を二作品見せてもらい、飴ちゃんや手作り通天閣のつうちゃんバッヂももらって、さらに小道具を弄りまくって満喫していました。







1日よく歩いたので、帰りの電車では二人ともあっという間に爆睡。さて、どうやって連れて帰るべか。




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